Friday, August 10, 2012

Candy Bar & Imagination / ケータイと想像力

"What's happening now?"
You know the fact that a critical problem occurred but don't know details about it at all.

今週はとんでもない一週間だった。

それは、月曜の朝、ディスティからの一本の電話から始まった。海外顧客のテクニカルな質問についてだった。しかし、何か変だ、テクニカルな質問にしては。ほどなくその予感は的中する。電話と入れ替わるようにボスからメール。「海外で問題が発生している。至急状況を報告せよ」と。さっきの客の件だ。そういうことだったのか。電話が先でよかった。逆でなくてよかった。私は本当に運がいい。担当者にメールと電話でファクトファインディングをかける。あたりの空気が一変する。さあトラブルシューティング開始、It's Showtime。週明け特有のだるさはあっという間が吹き飛ぶ。

でもこれはほんの前哨戦だった。とんでもない一週間になるなんて想像もしていなかった。

ほどなくして、別の海外拠点からメール。さっきの件とは、全く別のトラブルが起こっていた。面白いことに、一つのトラブルが起きると、全く別のトラブルが全く関係のないとことで起こることがままある。トラブルは、一人でいられないほどさびしがりなのか。

困ったことに、こちらのトラブルは起こっていることしか分からない。テクニカルに何が起きているのかが全く伝わってきていない。再現データはおろか発生状況のレポート届いていないのだ。


トラブルシューティングをやる時にいつも大切にしているのは、持ち時間とのバランス。持ちの時間は、そんなにない。持ち時間の中で、どうやったら最良の答えを出せるか。

15分直接報告を聞く、15分自分で考える、30分メールや電話で状況把握に時間を費やす、次の時間でミーティング、週末までにできることをすべて洗い出す。こうしておくと、金曜の17時には次の一週間が無事過ごせる。

最近、海外で問題が起こるとき、国内とは違った特徴があることに気がついた。まず一報はとてもぼんやりとしていることだ。気をつけていないと見過ごしてしまうほどだ。そして、見過ごしてしまうと、次の連絡はとても、深刻で一刻を争うものだという風に伝えられる。しかも、ボスからドカンと振ってくることが多い。たぶん、見過ごされてしまうと危機感を持った現地が、別のルート、多くは上のルートで問題を格上げして伝えてくる。しかも技術情報が欠落したまま。


テクニカルサポート大切なものは何なんだろう?担当製品の技術的な知識は欠かせないだろう。でも、それ以上に大切なのは想像力だと思っている。まず、知識を使う以前に、何が起こっているのかはっきりと伝わってこないので、想像力を働かせて欠落したものを補うしかないからだ。

また、伝えてくる人が、現象を正確に把握していないことや、誤った情報を伝えてくることがある。恣意的というわけでなくて、あわてていたり知識や経験が不足していたり、理由はいろいろだ。何が起こったいるだろう。次に何が起こるんだろうか?常にそれを想像しながら進めなくてはいけない。

私たちの武器は、想像力とキャンディーバー式の古いケータイ。たった二つで大海へ漕ぎだしていくのだ。

さて来週は、どんな一週間だろうか。

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